HOME>>瀬音

  • 2019/08/08 (木)
  •  熱戦が続く夏の甲子園。これほど郷土愛にあふれ、互いに闘志を露わにする競技はないと実感▼多少はひいき目もあるが投打を交代しチャンスも平等、走って投げて守って打つ、運動機能の全てを凝縮させた総合競技こそ野球と思う。9回裏ツーアウトランナーなしからの逆転劇が、実際に起こるのだから止められない▼ここ数年、郡市勢の活躍が頼もしい。期待できるだけでもありがたく、さらなる応援意欲が湧く。ところで視点を変えて県勢で思い出深いのは1996年の“タッチアップ”。初優勝を信じた万歳直後の悲劇は決して忘れない▼野球の盛んな熊本だが夏の大会では鹿児島や宮崎、長崎と並んで優勝経験ゼロ。ちなみに、準優勝は3回、4強と8強がいずれも5回。勝率はほぼ5割との情報。今一歩で涙をのむパターンが多いようだ▼ことしの代表校、熊本工業は21回目の出場と県勢で最多。甲子園では通算29勝と、九州勢最多の実績をもって5日目の第2試合で初戦を迎える。そろそろ古豪復活、野球王国熊本の名を轟かせてくれると期待して観戦▼わが子を通じ中学と高校で味わえた野球。甲子園中継で映る選手に、当時の息子が被って仕方がない。

トップへもどる