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  • 2019/06/07 (金)
  •  6月は環境月間。一昨日の5日、昭和47年にスウェーデンのストックホルムで開かれた国連人間環境会議を記念して制定された「環境の日」を意識した人がどれだけいたかはさておき、環境が脅かされているのは確か▼われわれ人間が利便性を求める我欲の反動として招いた地球温暖化こそ未来を思えば言わずもがな。めまぐるしい環境の変化は政治や教育など分野を問わずだが、高齢者を取り巻く交通環境は憂慮すべき事態▼4月に東京池袋で母子2人が暴走車にはねられて死亡、さる4日は福岡市の多重事故で9人が死傷するなど、全国的に高齢者が当事者となるケースは枚挙にいとまがない▼池袋の事故発生を受け、都内では運転免許証の自主返納が2割程度増えたとされるが、公共交通ネットワークが十分でない地方においては「返納すれば不便」に他ならず、生活の便宜上返納しない人は多い▼無論、高齢ドライバーの皆が危ないというわけではないが、住民がもっと進んで返納するには何が必要か本腰を入れて議論し、具現化してはどうか。良い施策は大いにまねしていい。年を重ねても交通面で困らない、安心安全度を高める方法こそスピーディーに。

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