HOME

更新履歴
ニュース “支援の音楽”に終止符 豪雨被災地で最後の演奏会 「くま100」 2026/03/17

ニュース 山江村 官民共創へ連携協定 カブトムシを生産販売 2026/03/17

ニュース 災害に強い豊かな森へ 南稜高や有志ら植栽 2026/03/17

瀬音 瀬音を更新しました 2026/03/17

特集 三菱車大決算フェア開催中(かわら版) 2026/03/16

ニュース 春の球磨路 24チーム駆ける 第1回奥球磨女子駅伝大会 2026/03/16

ニュース 清流で“尺鮎”に育って 人吉で稚アユ初放流 球磨川漁協 2026/03/16

ニュース 校名消えても思い出消えず 2校の伝統 五木学園へ 合同閉校記念式典 2026/03/16

瀬音 瀬音を更新しました 2026/03/16

特集 五木村宮園の地域振興へ 旧二中学校跡地を利活用(土曜レポート) 2026/03/14

ニュース 九ちゃんクラブ 子育て見守り続け20年 記念フェスで親子楽しむ 2026/03/14

ニュース ジビエ肉利用促進へ 味生かしたメニュー試食 2026/03/14

瀬音 瀬音を更新しました 2026/03/14

週間ガイド 週間ガイドを更新しました 2026/03/14

ニュース イラン情勢受け ガソリン高騰200円台に 産業、生活の影響懸念 2026/03/13

ニュース 内山氏6選へ出馬表明 山江村長選 2026/03/13

ニュース 桜の里に春到来 標本木ほころぶ 水上村が開花宣言 2026/03/13

瀬音 瀬音を更新しました 2026/03/13

ニュース 球磨村大岩村長 初定例会で所信表明 スピード感持ち全身全霊 2026/03/12

ニュース 東日本大震災から15年 児童が被災地へ祈り 2026/03/12

“支援の音楽”に終止符 豪雨被災地で最後の演奏会 「くま100」(2026/03/17) (2026/03/17)
./img/news/20260317040028_1.jpg8348
「ひとよし森のホール」で行われた豪雨災害直後のコンサート
 熊本地震から県内各地の被災地へ音楽を届け続けてきたアーティストの支援団体「芸術の都ACTくま100」が、ことし4月で活動を終える。13日には人吉市駒井田町のひとよし森のホールで「~子供も大人も~春のおさんぽコンサート」を開いた。同団体にとって、令和2年7月豪雨の被災地で直接音を届ける最後の演奏会となり、地域と共に歩んだ「心の復興」に幕を閉じた。

●復興支援 魂の集大成
 くま100は、熊本地震直後に発足し、10年にわたり音楽の力で心の復興に貢献してきた支援団体。令和2年7月豪雨でも仮設団地、青井阿蘇神社、人吉駅など各地で音楽による支援を行った。
 会場となった「ひとよし森のホール」は、同団体にとって復興支援の象徴ともいえる特別な場所。
 豪雨災害により、ホールは床上210センチまで浸水した。ピアノや展示されていた絵画は全て水没し、壁は柱だけが残る無残な姿となった。絶望の淵にあった2020年11月、復旧工事の真っただ中で豪雨被災地で最初の復興支援コンサートを敢行したのが彼らだった。
 被災者に寄り添い続けた同団体にとって、支援の集大成を飾る場所はここ以外になかったという。

●10年越し両手で初演
 この日のステージで、ひときわ輝いたのが地元・あさぎり町出身のピアニスト、月足さおりさんの演奏。
 難病により右手の自由を奪われ、10年間「一日も欠かさず右手を鍵盤に乗せたい」と願いながら、左手のみでの演奏を続けてきた。しかし昨年、パワーアシストスーツ「HAL」を用いたAIリハビリと出会い、不屈の努力で右手の機能が回復し始めたという。
 彼女は、川辺川を愛する故・鮒田一美さんをモデルにした絵本のテーマ曲「山と川の物語」を披露。1年前に自ら作曲したものの、当時は弾くことがかなわなかったこの曲を、ついに自らの「両手」で初演したのである。
 月足さんは「10年ぶりの両手。地元で弾くのは怖かったが、良かったと思う」と、震えるような喜びを語った。「お世話になった人たちの顔が見えて、私以上に私の病気に苦しんでいる人がいるから、これが続くように明日から頑張る」と、表現者としての新たな覚悟を口にした。
 また、「声を掛けてもらったので、使命を果たさなければと思った」と、このステージに立った重みをかみしめていた。
 事務局長でボーカルの柴田敏子さんは月足さんに対し、「指一本でも遠近感があり、明るい、暗いの音が弾ける」とその唯一無二の感性を称賛した。両手が使えるようになったことで「彩りが増した。これからが楽しみで、また一緒にやりたいと思わせてくれる人」という深い信頼を込めたエールを贈った。

●水害体験から生まれた歌
 一方で、支援の最前線に立ち続けてきた柴田さんも事実を告白した。
 実は令和7年8月の豪雨において、上天草市にある柴田さんの実家も被災していた。泥にまみれた室内、水に漬かったグランドピアノ、そして幼少期から書き込みを続けてきた約1000冊もの大切な楽譜のほとんどを失った。
 音楽家として過酷な現実に直面し、柴田さんは「以前は被災者の本当の気持ちを分かっていなかった、ごめんなさい」と述べた。
 しかし、彼女は絶望を歌に変えた。泥だらけの部屋で「魔法使いだったら」と叫んだ自身の姿をあえて笑い飛ばし、今を生きる喜びをつづった新曲「生きてるだけで丸儲け」を熱唱した。
 水害の真の大変さを身をもって知ったことで生まれた歌声は、同じく困難を乗り越えようとする人々の心に深く響いた。
 フィナーレでは、柴田さんが、これまでの出会いへの感謝を込めた楽曲「ありがとう arigatou」を合奏し、会場は出会えた感謝に包まれた。

●10年にわたる旅 熊本市で完結
 くま100の10年にわたる旅路は、4月18日に熊本市下通で開催される「One for Kumamoto NEW HORIZON~熊本地震から10年~」で大団円を迎える。総勢30人のアーティストが集い、グランドピアノの音色と共に未来への一歩を踏み出す。
ログインして続きを読む

トップへもどる