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五木村竹の川地区をかさ上げ 浸水対策、県道改良に着工(2026/06/03) (2026/06/03)
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かさ上げ工事が始まる竹の川地区
 相次ぐ大雨災害からの早期再建と治水対策の強化に向け、五木村竹の川地区を対象にした宅地かさ上げと道路改良工事(県道五木湯前線)の着工式が先月31日、同村の五木学園体育館で開かれ、県と村が共催で安全を祈願した。治水対策と交通インフラの改良を一体的に進め、住民が将来にわたって安心して暮らせる安全な地域づくりを目指す。
 事業の対象は、川辺川と梶原川に挟まれた同村の竹の川地区。同地区では、空き家を含む全12戸のうち、令和2年7月豪雨で床下浸水1戸の被害が出たほか、令和4年8月の台風時にも床上浸水1戸、床下浸水3戸の被害が発生するなど、近年激甚化する大雨の脅威にさらされてきた。
 現地ではすでに住民の移転や家屋の解体作業が始まっており、本格的な基盤整備へ移行する。
 計画によると、治水対策として「球磨川水系河川整備計画」に基づき、家屋の浸水被害を防ぐため約3500平方メートルの宅地を国道445号とともに一体的にかさ上げする。かさ上げ高は現況より約0.5メートルから最大約1.5メートル。
 合わせて「“ひかり輝く”新たな五木村振興計画」と連携し、幅員狭小や線形不良が課題だった梶原川沿いの県道五木湯前線の改良も実施する。国道445号との交差点から約220メートルの区間で道路を最大約2㍍かさ上げし、片側1車線(総幅員7メートル)を確保。川側にパラペット擁壁を設置し、山側では斜面掘削や落石対策を施して防災機能を大幅に強化する。
 工期は道路改良が同10年度、宅地かさ上げが同11年度まで。同12年度から現地での宅地再建が始まる見通し。

●地区離れて仮営業へ
 現地が再生への希望に包まれる中、住み慣れた土地を一時的に離れて前を向く住民もいる。同地区で長年レストランと民宿「ロッジ山小屋」を営む田中加代子さん(65)は、工事期間中は同村下谷の村営住宅に仮住まいし、7月をめどに宮園地区でレストランのみを仮営業する予定。
 「常連さんたちが営業再開の5年後を楽しみにされている」と話し、地域に根差した灯を絶やさぬよう再出発に備えている。
 式典では、木村敬知事や木下丈二五木村長、金子恭之国土交通大臣ら関係者が盛り土を前に「エイ、エイ、エイ」のかけ声とともに鍬を入れ、工事の安全と地域の早期復興を祈願した。
 木村知事は式辞で「五木村の振興は熊本県の最重要課題。真の希望の光となるよう総力を挙げる」と強調。木下村長は謝辞で「少子化と人口減少が進む中、村の振興は待ったなし。1日も早く目に見える形で出現させることが何より重要」と強い期待を寄せた。
 県では昨今の物価高騰などの状況を考慮し、総事業費を非公開としている。
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