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ヤマセミの観察頻度減 豪雨災害で環境変化?(2025/05/13) (2025/05/13)
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西瀬橋の仮橋で幼鳥へ給餌(2021年4月14日、古江さん撮影)
 10日から16日までは「愛鳥週間」。令和2年7月豪雨以降、人吉市中心地の球磨川に生息するヤマセミの観察頻度が減っている。生息環境の変化などが原因と見られ、野鳥愛好家たちは同市の「市鳥」であるヤマセミと共生できる自然保全を求めている。
 「愛鳥週間」は、野鳥を保護し、自然の大切さを広めるために設けられた週間。この期間中、全国では探鳥会、講演会などのさまざまなイベントが開かれる。
 ヤマセミは2017年3月に「人吉市の鳥」に追加指定され、日本全国でも減少傾向にある希少な野鳥。人吉市では人吉城跡、西瀬橋などの一帯をエリアに人々の生活圏の中で観察され、子育てをしていた。
 日本野鳥の会熊本県支部(田中忠支部長)でも2009年から2020年の12年間に及ぶ調査で明らかとなり、球磨川を中心とした人吉市だけで3つがいの繁殖エリアがあって、そこで子育てをしていた。ヤマセミが人々と身近に共生して暮らす姿は全国的に珍しい。
 豪雨災害から状況が一変した。長年にわたって市のヤマセミを撮り続ける野鳥写真家、古江之人さん(88)=同市西間下町=によると、3つのエリアで確認されていた繁殖エリアのうち、現在確認できるのは人吉城跡辺りの1つのエリアのみ。西瀬橋一帯のエリアは2021年まで繁殖を確認できたが、情報収集不足も重なって、それ以降の繁殖は確認していない。しかし「近隣住民からの目撃情報はあるため、支流での生息に望みをかけている」。それより下流のエリアでは豪雨災害以降姿が見られなくなり、「豪雨災害による著しい環境変化で、生息場所を変えたのでは」とみている。
 3月から8月ごろまでのこの時期は、ほとんどの野鳥が繁殖期に入っている。ヤマセミも同じく巣作り、抱卵、子育てと大忙し。6月中旬には親子の愛らしい姿が見られる。ひなが生まれると、餌を与えるために頻繁に餌をとり球磨川を飛び交うため、ヤマセミに出会えるチャンスでもある。

●「自然と共生の街づくりを」
 しかし、豪雨災害から4年10カ月が経過してもいまだ元に戻っておらず、時々観察されるのが現状。同県支部は昨年6月、国土交通省八代河川国道事務所と同市に生活環境保全について要望しており、その中で「3つのエリアとも球磨川左岸側が主な営巣地だが、災害後の復旧と復興に向けた工事が急がれる中で、水系の変化などもあってエサ資源が安定して復旧しない現状、工事に伴う騒音なども特に影響していると考える」として、環境保全に向けた改善を求めていた。
 「ヤマセミと共生する日本一の街づくり」を願う古江さんは「豪雨災害後、河川改修、護岸工事が進み、災害対策としてはありがたいが、ヤマセミなどにとっては不都合のようです。景観を重視してか、河川沿いの樹木がことごとく伐採されています。これらの樹木はヤマセミが休憩したり、獲物を狙うために待機していた場所なのです。本流と支流の合流域は魚類が豊富でヤマセミの採餌ポイントになります」と話していた。
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