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集団移転を取り下げ 中神町大柿(2020/10/27) (2020/10/27)
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処分する仏壇に手を合わせる板崎さん
 7月4日の豪雨水害により、人吉市中神町の集落全体が水没被災した大柿は、市に提案した高台への集団移転を今月に取り下げたことが26日までに分かった。被災集落の今後が見通しを立てられない状況になっている。
 大柿は約50世帯の農村集落で、高齢化率は約45%。球磨川と山の袋小路に位置し、氾濫のたび孤立する恐れもある。今回、濁流が集落全体をのみ込んだが、連携プレーによる避難で1人の死者も出さなかった。
 集団移転は7月中旬、松岡隼人市長らとの会合の際、住民から「9割が同意している」として提案。その後、一橋國廣町内会長(76)から委任を受けて山上修一さん(76)ら5人で協議を始めたが、「推進できない」という結論に至った。
 大きな理由として①集団移転は早くても5年後②移転費用は各自負担―があり、一橋会長は「5年も待てない」、山上さんは「5年後に生きているかも分からない」と語った。
 現在、近くの高台に集団で避難する場所を要望している。

●家の修復始まるが
 手付かずのまま解体を持つ家屋が多い中、自宅の修復を始める人たちもみられる。
 「ここから離れる気はない」―。涼水戸温泉を営む大柿章治さん(75)は被災した温泉施設の解体、新築、自宅の修復、温室の復旧に総額1億3000万円をかけるという。すでに自宅は11月から住めるようになり、「悩んでもしょうがない」と話す。
 一橋会長の復旧工事が始まった自宅では18日、福岡県から駆けつけた娘夫婦が自宅の片付けに汗を流していた。一橋さんのさつ子夫人(68)は「集団移転で解体する予定だった」と打ち明け、一緒に暮らしていた娘の1人は戻ることに反対しているという。
 一方、集落の近くに移転する人も多い。中には一橋さん家族と同じく家庭内で意見が分かれている。
 板崎高人さん(84)、テル子さん(81)夫婦は18日、被災した自宅から仏壇を道路に運び出し、大型の袋に入れて「長い間、ありがとう」と合掌。自宅は解体、さら地にして、夫婦で違う場所で生きていくことを決めた。しかし、高人さんは「ここに残りたい」という思いを捨てきれずにいる。
 才尾弘太郎さん(78)は、同市下原田町に新築する計画。「集団移転もなくなり、私たち夫婦だけなら残りたいが、子ども、孫のことを考えると、二度と水害に遭わない場所に暮らす」と話した。

●「高齢者ばかり」
 現時点で全世帯の半数以上である36棟の解体が予定され、「小学生がいるのは1世帯のみの高齢者が多い集落から若者は出て行く」と一橋会長。住民からは「十数軒は戻るようだ」「戻っても4、5軒では」という声も。人気のない集落となり、被災したままの家屋にはアナグマが住み着いていた。
 24日昼、大柿集落の農村集落センターで開かれた懇親会。被災後から散り散りの住民が集まり、久しぶりの再会を喜んだ。
 集まった約50人は高齢者ばかり。屋外のテーブルを囲みながら近況を語り合う中、一橋会長は「集まるのもこれが最後かもしれん。集団移転がなくなり、若い人はいなくなり、今後の集落のことは何も分からない」と語っていた。
 「2年後、何人が戻ってきたかを把握したい」―。尾方泰典さん(68)は集まった人たちから避難先などを聞き取り、「久しぶりに会えてうれしいが、何人戻ってくるだろうか」。仮設団地に夫婦で暮らす大柿ヒロ子さん(77)は「家に戻りたい」と涙した。
 懇親会を企画した東無田復興委員会=益城町=の田崎眞一代表(59)は、「集落を維持するに必要な若者がいなくなり、今後は交流人口を増やすことも大切になるのでは」とみていた。
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