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赤字大幅圧縮し増収 新社長に溝口副市長就任 球磨川くだり(2026/05/25) (2026/05/25)
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好調なスタートを切った清流コース
 観光船下りを運営する球磨川くだり(株)(本社・人吉市)は22日までに定時総会および取締役会を開き、令和7年度の決算報告や役員選任など全議案を承認した。令和7年度の総売上高は9762万2000円(前年比107.5%)と増収を達成。純損益の赤字額は673万円(前期は約1300万円)で、ほぼ半減させた。また、任期満了に伴い松岡隼人市長が代表取締役を退任し、新社長(代表取締役)に溝口尚也副市長(62)が就任した。

●渇水響く本流 梅花が補完
 令和7年度決算の総売上高9762万2000円は、前期(9078万3000円)から683万9000円の増収となった。
 当期は台風による大きな災害の影響はなかったものの、年間を通じて少雨傾向が続き、球磨川の渇水に大きく翻弄される1年となった。本流の「清流コース」は悪天候などによる運航休止日数が179日に及び、そのうち159日が渇水によるものだった。このため、乗船客数は目標の1万人に対し7206人(目標比72.1%)にとどまった。
 一方で、この本流運休の逆境を救ったのが周遊船「梅花の渡し」。3~4月のインバウンド(訪日外国人客)需要に加え、清流コース運休時の代替需要を確実に捉え、乗船客数は目標の5000人を大きく上回る7470人(目標比149.4%)と大健闘を見せた。
 川下り事業全体(清流・梅花合計)の乗船客数は1万4646人となり、被災前(令和元年:2万6971人)の54.4%まで回復。前年度比でも112.5%となるなど、着実な回復基調を維持している。

●ラフティング被災前超え
 アクティビティ部門のラフティングは、前年の個人966人から1095人(前年比113.4%)に増加したほか、教育旅行が455人利用したことで、合計乗船客数は1550人を記録した。これは被災前(令和元年)の1057人と比較しても146.6%増と、右肩上がりの成長軌道に乗っている。
 一方で部門ごとの明暗もあり、物販は例年並みを維持したものの、飲食部門は5~7月の休業などの限定営業が響き、大幅な落ち込みを見せた。

●5月売上初の1千万円超
 当期純損益は赤字となったものの、経営努力や各部門の健闘により、赤字幅を大幅に圧縮することに成功。本年度のスタートも極めて順調となっている。
 ことし3月から5月にかけても客数は伸びており、ゴールデンウイークも活況を呈した。特に5月は、単月の売上高が近年の同社としては初めて1000万円を突破する見込みで、幸先の良い滑り出しを見せている。
 同社は今後の持続的な運航を見据え、最重要課題として「人材確保」に注力していく方針。

●「未来へつなぐ」
 役員人事では、2年の任期満了に伴い松岡市長が代表取締役を退任。新たに取締役として選任された溝口副市長が、その後の取締役会で新たな代表取締役(社長)に選任された。
 新社長に就任した溝口副市長は「さまざまな課題が多い会社だが、人吉観光の要をしっかりと継承していって、未来につなげていきたい。まだまだポテンシャルがあるので、足元を固めて、今季の売り上げ目標の達成に向けて一丸となって一緒に汗をかいていきたい」と抱負を述べ、復興からその先を見据えたかじ取りに強い意欲を示した。
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