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公共事業は住民決定で 課題指摘し宣言文採択 現地調査記念集会(2026/10/13) (2026/10/13)
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宮本氏らと対談する緒方氏
 国と熊本県が相良村四浦地区に建設計画を進める川辺川ダム(流水型ダム)を巡り、市民団体でつくる川辺川現地調査拡大実行委員会は11日、同村総合体育館研修室で「第30回川辺川現地調査記念集会」を開いた。同村では現在、市民団体による全世帯を対象とした独自のアンケート調査が進められている。吉松啓一村長が賛否を明らかにしていない中、元国土交通省職員の宮本博司氏らが登壇し、現行の治水計画が抱える課題や住民参加のあり方について意見を交わした。

●全戸アンケート実施中
 アンケートは「子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会」など3団体が実施しているもので、17日を期限に無記名方式で村民の考えを直接尋ねている。
 吉松村長は「ダム建設は村の賛否に関係なく河川整備計画の柱となっており、無用な混乱を招く」として一貫して態度を保留している。
 集会の冒頭、実行委員会の中島康代表は、30年にわたる活動を振り返りつつ「行政は形式的な公聴会を重ねるだけで住民の問いに答えてこなかった」と批判。会場に若い世代が少ない点にふれ、身近な対話を通じて次世代へ運動を継承していく必要性を訴えた。

●机上の治水計画批判
 第1部では、淀川流域委員会の設立に携わった宮本氏が記念講演した。宮本氏は旧建設省時代に水没予定地の苦悩に接した経験を踏まえ、机上の計算で方針を決める行政システムの弊害を指摘。
 現行計画が想定する雨量が2020年7月豪雨の実績を下回っていることや、当時の犠牲者の多くがダム効果の発現前に被災していた検証結果を提示した。さらに流水型ダムの規模や緊急放流時の危険性にもふれた。
 第2部の対談では、地元相良村在住の医師・緒方俊一郎氏が登壇。村内の堤防かさ上げ計画を例に現場確認を欠いた行政手続きの実態を指摘したほか、自治体が国や県から受ける予算面での影響についても意見が交わされ、賛否を明らかにしてない吉松村長の背中を押すための住民世論の重要性が語られた。最後には川漁師有志による「公共事業は住民決定で」とする宣言文案が採択された。

●17日は地質面から研究集会
 一方、清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会は17日午後1時から、人吉市の東西コミセン会議室で研究集会「断層・破砕帯だらけの川辺川流域の地質と川辺川ダム問題」を開く。参加無料でオンライン配信も実施する。
 問い合わせは同会(携帯電話090・1873・4158)まで。
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