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  • 2019/03/28 (木)
  •  仕事を円滑に進めるこつに「段取り八分、仕事二分」がある。物事の優先順位の付け方だが、要は先見性の有無ともつながる▼旅に出る場合、目的地を決めず所持金やスケジュールすら確認せず、目先の車両に乗り込む人はいまい。実はそれと同様の行為が、身近な社会で散見される。当人の非力を棚上げし「身勝手」などと、実践者への中傷と揶揄に置き換えて…▼いずれにせよ未来を見通しにくい現代社会。そのヒントが、米国フェイスブック社のモットーの一つ「Done is better than perfect(完璧を目指すよりまず終わらせろ)」。多少の失敗は折り込み済みである▼プライドなど周囲の目を気にし過ぎた失敗への恐れが、多くのトップを委縮させ、事実への否認や決定意志の放棄をもたらしている。その結果が“苦手”を生み物事を先送りし、結局は何もしないという最悪の結果を招く▼かのアドラーは、他人の評価という「承認欲求」ではなく、理想の人生を実現するための「自己指針」を基準に生きるべきと述べる。多少の失敗や周囲の嫌悪を気にせず、目標への一途な行動が大切▼先見性。今以上に意識すべきである。

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