HOME>>瀬音
-
2026/10/13
(火)
- 盆地特有の深い朝霧が田畑を白く包み、早まる夕暮れに秋の深まりを覚える。人吉球磨の秋は、澄んだ空気と鮮やかな自然の彩りが心地よく、季節の移ろいを肌身で感じられて過ごしやすい▼今、この地域には多彩な活気が満ちている。代表的なのが青井阿蘇神社の例大祭「おくんち祭」。9日に市街地を練り歩いた神幸行列では神輿を力強く担ぎ、世代を超えた地域の連帯を示した▼2020年7月豪雨災害からの復興に向けた新たな取り組みも多い。11日の城跡を舞台にした野外フェス「Rural Act」はことしで2回目となり、これまでになかった新たなにぎわいの場となった。今月後半にも秋を彩る食と遊びや歴史、文化の催しが続く▼私たちが地方を語る際、都会と比べて「何もない」という声は根強い。しかし、球磨川が育む清らかな水と豊かな大地、相良700年の先人が紡いだ歴史文化、そして何より郷土を愛し楽しむ人々の熱気がある。特に秋の人吉球磨には「何でもある」を強く感じさせられる▼これから紅葉が山々を染め上げる季節に入り、やがて冬の足音が近づく。この恵まれた地域の魅力を再認識し、誇りある地域の未来へつなぎたい。