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2026/03/28
(土)
- 米国とイスラエルが始めた戦争。その余波が円安とインフレ(物価高)に直面する日本をさらに苦しめつつ、景況の二極化をも進める。ガソリンすら“満タン”にできないのがもどかしい▼まさに“悪いインフレ”が象徴するような弱肉強食社会の到来なのか。啄木の歌集「一握の砂」にある「はたらけどはたらけどなお わが生活楽にならざり ぢつと手を見る」の心境こそ多くの日本人、中でも地方で生きる人々の率直な心理ではないか。閉塞感のまん延する社会▼石油元売りのCMではないが、こんな時代だからこそ心の満タンに努めるべきだ。時は桜の開花と重複する。手作り弁当を持参、観覧料も不要の花見ならば時間と場所を選ばずに楽しめる。四半世紀前に水上村のダム湖畔で、郡市のある資産家夫婦がつつましく過ごす様子を見た。花見に貴賤や貧富の差はない▼さて心の満タンだが、どんな意識で染めるべきか。希望と祈り、感謝や思いやりなど人それぞれだが、冒頭の争いを念頭にまずは平和の希求が軸となろう。他方、怨嗟に激情など負の意識が満ち、他者を傷つける人々は卑屈で何かしら魂胆を有する▼満タンならぬ惨憺たる状態なのだ。