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2026/01/31
(土)
- 1980年以降、最多の532。おととい厚労省が発表した昨年度に自殺した小中高生の数だ。これに乗算した悲しみの存在を思うと、さらに胸が締め付けられる▼動機は進路や学業、交友関係の悩みといった学校関連を筆頭に病気など健康問題、親子不和など家庭問題と続く。少子化が叫ばれて久しい中、若者が人知れず自死し消えていく、つらく冷たい事実。彼らの笑顔の裏に潜む悩みの発見、払拭に効果的な方法は何だろう▼病苦をはじめ災害復興途上でつらい人への声掛けに「頑張れ」がある。当事者となった肉親や知人を介し、周囲の励ましの心はうれしいが言われるほど苦悩した事実を知る。思い悩む子どもたちへの否定や説得も結果的に、逃げ道を奪ってはいなかったか▼ちまたには保身のための虚言や人格否定など、命ほどではないにせよ尊厳を害する悪行が多数転がる。冒頭の資料では統計開始後、初めて2万人を下回ったがそれでも、年間約1万9000人が命を落とす。彼らはきっと限界まで我慢、努力したはずだ▼命の重さとはかなさは、これを損なって気付かされる場合が大半。まずは寄り添って共感、安心できる場所の確保が大切だ。