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2025/09/02
(火)
- 長月。立秋を過ぎてなお収まる気配のない暑さ。しかし気付けば日没が早くなってきた。先日は道に茶色い栗のいがを発見。「秋来ぬと 目にはさやかに見えねども…」。風の音ではなく食い気だが▼9月の和風月名は長月が代表的で、その由来は夜長月や長雨月、稲穂が実るころで穂長月の略という説もあるらしい。紅葉月、色取月、菊開月といった異称など、改めて先人の感性や秋の色彩、日本語の美しさに感じ入る▼他地域では国内最高気温の更新もあり、いつまでも真夏のような暑さに、四季が二季になるのではと心配していたが、山江村では「やまえ栗月間」が始まった。道に落ちていたという先述のいがは山江村で見つけたもの▼やまえ栗ブランド部会が日曜日に開設する直売所。山江村の気候や地形と生産者が守り育んできた大粒で甘い地域の宝は昨年、農林水産省のGI(地理的表示保護制度)に登録された。ことしは雨が少ないながらも生育は上々のよう▼直売初日の先月31日は「やまえ栗」ファンが開始前から並んだ。今月23日には「やまえ栗まつり&スイーツフェスタ」が開かれる。残暑厳しく、目にはさやかに見えねども…早くも心は「食欲の秋」。