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  • 2024/10/21 (月)
  •  勇壮に打ち鳴らされる太鼓や鉦、笛の調べ。長い歴史と伝統の中で生まれ、守り伝えられてきた伝統芸能は国民の財産といっても過言ではないが、各保存会の住民は高齢化。後継者の確保に頭を悩ませている▼20年にわたり地域の伝統芸能の継承活動に取り組んでいる湯前町の湯前中学校。過日、その功績が認められ第4回古典の日文化基金賞で「未来賞」の栄誉に輝いた▼同校では、地域住民らの協力の下、生徒たちが「球磨神楽」「東方組太鼓踊り」「浅鹿野棒踊り」を習い、文化祭や地元の里宮神社の大祭などで披露。中学生時代に伝統芸能を教わったことで保存会に入り活動している卒業生もいると聞いた▼ことし創立150周年を迎えたあさぎり町の須恵小学校では、来月2日に須恵文化ホールで開く学習発表会で地区に伝わる「上手石坂棒踊り」の復活を計画。保存会の会員から踊りを教わった保護者や教諭らが3、4年生児童の指導に当たっている▼地域の伝統芸能を守り伝えていくためには披露する場の確保も大事。人吉球磨では各地で秋祭りが開かれさまざまな伝統芸能が奉納されているが、ぜひこの機会にその魅力にふれてみてはどうか。

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