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2024/09/25
(水)
- 昨日開かれた会合で、球磨郡の首長たちから県南地域の衰退を憂い、県に振興支援を求める声が上がっていた▼TSMC進出で活況を見せる県北と県南の格差は開くばかり。その一例が先週公表された県内の基準地価。住宅地、商業地の上昇率トップ10を見れば、TSMC熊本工場がある菊陽町と隣接の大津町が上位を占める。特に大津町の商業地は全国トップ▼逆に下落率を見ると、トップは住宅地、商業地ともに五木村。下位10位内には球磨村、湯前町、相良村、多良木町も。下落の理由は人口減少と高齢化による需要減。五木村の人口は1000人を割り、高齢化率は50%を超えている▼また、地価下落の要因に多いのが災害。4年前の豪雨災害後、被害の大きかった人吉市、球磨村は下落。復興が進み人吉市の下落幅は縮小してきたが、下落傾向は続く。全国を見ると下落率トップは、住宅地、商業地ともに能登半島地震で被災した石川県の輪島市▼基準地価発表後、現地はさらに豪雨災害に見舞われた。被災住民の「心が折れた」との言葉に胸が痛む。度重なる災害により転出と人口減少に拍車がかからなければいいが…。一日も早い復旧を願う。