HOME>>瀬音
-
2024/09/14
(土)
- 生物とは生命を維持し代謝、増殖可能な生き物のこと。定義はまちまちだが、すなわち命を宿したものと思えば理解は早い。そして命は必ず滅する▼高名な作家らが「人は生まれた瞬間から死に向かう」などと自著に記す。確かにそうだがその直前までは生きており、個人的には死のゴールに向かい生き続けるとの表現こそ合点がいく。加齢に伴い特に近親者の葬送機会が増えるほど思考を深めつつ、一寸光陰を実感▼あさっては敬老の日。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」が趣旨の国民の祝日だ。気持ちは相変わらず20代だが身体節々の痛みで、なかば強制的に初老入りを是認させられる。孫はおらず老化にあらがう間は中年呼称でごまかせそうだが▼初老ついでに思い出した旧国鉄時代に始まったフルムーンパス。中学当時、テレビCMで“おじいさん”を実感した上原謙さんと、さほど変わらぬ年齢の今、さらには夫婦年齢合わせて軽く88歳超の今こそ利用しようと思ったら、すでに消えていた▼家庭を企業を、引いては国家を支えてこられた大先輩の方々に感謝する好機、敬老の日。いつの日か、皆さまの仲間になれたらいいなぁ。