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2024/09/04
(水)
- 一昨日、先輩同僚が60歳を迎えて定年退職した。高校卒業後に入社し、こつこつと真面目に42年間にわたり仕事に精励してきた姿には頭が下がる。他の同僚を見れば、自身を含めて転職者が多く、新卒で定年まで全うする人は今や貴重な存在▼それを裏付けるように厚生労働省が昨年公表した、令和2年3月に卒業した新規学卒者の離職状況によると、3年以内の離職率は高卒で37%、大卒で32.3%。業種別では、宿泊・飲食・サービス業が62.6%と最も高く、医療・福祉も46.4%▼全国的な人手不足から求人倍率が高く、退職しても次の仕事が見つかる状況も若い世代に離職が多い一因か。特に郡市では、人口減少に4年前の豪雨災害もあり、各業種で人手不足が深刻化。事業継続が厳しさを増し、限られた人員への負担増は、さらなる離職、郡市外への人材流出の悪循環を招いていく▼現在は、定年引き上げや再雇用が定着し、経験豊かなシニア人材の続投が増加。昨日、定年を迎えた別の先輩は働き続けることを選んだ▼「人生100年時代」と言われるが、老後へ向けどう生きるか。1年後、同じく還暦の選択を迎える身として考えさせられる。