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  • 2024/07/30 (火)
  •  「奪い合えば足らぬ 分け合えば余る」。日本を代表する書家、相田みつをさんの言葉がふと頭をよぎった。相田さんと言えば自分が納得のいく作品を作るため一切妥協しなかったことで有名。貧しくとも人生の全てを書道にささげ数々の名作を残している▼前述の言葉は未知のウイルス、新型コロナがはやりだした当初、不足したマスクや消毒液の買い占め、転売などで再び脚光を浴びることになった。あれから4年。ワクチンや治療薬の開発が進み、新型コロナという文字をパソコンに入力する機会も減り安堵していた今夏、感染が急拡大。県内の感染者数も増加し「第11波」に突入したとみられる▼新たな変異株「KP.3」が主流だが、専門家によると症状は強い喉の痛みと発熱が特徴。一般的なかぜや熱中症に似ていて区別がつきにくく感染力は高いという▼「いのちの詩人」とも称された相田さんは生前、こんな言葉も残している。「人生において、もっとも大切なとき、それはいつでも『いま』です」▼換気や手洗い、うがいをはじめ、時と場合にはマスクを着用するなど改めて基本的な感染対策を徹底。正しく恐れながらかけがえのない“今”を楽しみたい。

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