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  • 2024/07/06 (土)
  •  6月末の線状降水帯の半日前予測、7月はじめの大雨の後は晴れて暑い日が続く人吉球磨。とはいえ7月初旬は毎年、梅雨末期の大雨を経験しているだけに、まだ気が抜けない▼ことしの梅雨も何度か高齢者等避難が発令され、併せて、よく耳にしたのが「明るいうち、動けるうち、防災行政無線が聞こえるうちに早めの避難を」という言葉▼4年前、迫りくる危険を伝えたい人がいた。しかし、無線の声は猛烈な雨音や増水した川の音にかき消され、あるいは土石流や氾濫流で無線設備が被災した場所も。その経験が教訓となって被災地に響く▼令和2年7月豪雨で甚大な被害に遭った球磨村は梅雨入り後、年間の約4割の雨がこの時期に降ること、土砂災害は突発的に起きること、河川の水位は予想以上に上昇が早いことを挙げ、「大切な人の身を守る」行動を促した▼今月に入ると梅雨末期の厳重警戒の時期として過去の激甚災害を提示。令和2年7月豪雨だけでなく、この10年以内に九州北部豪雨や西日本豪雨、静岡県熱海土石流災害などが続いている▼山鳴り、川の濁り、雨が降るのに水量が減るといった変化は土砂災害の前兆。経験を教訓に出水期を乗り切りたい。

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