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  • 2024/02/27 (火)
  •  その当時、10円玉1枚で景品を得られたカプセルトイ、通称“ガチャガチャ”。それも今や数千円の台まであるらしいが景品への期待感にあふれるのは今昔同じ▼10円玉1枚で年齢もばれるが、ガチャガチャで手に入れたスーパーカー消しゴムの記憶にノスタルジーを感じる。子らが親元を離れて縁遠くなったゲームコーナーだが、そんな訳で決して興味がないわけではない。機会があれば覗いてみようか▼ところで過日、今なお親交ある教職の知人と会食。いまだ意気軒高、謹厳実直で部下思いの彼だが、勤務年数に従えば軽く数千人の元生徒らが彼を慕うはず。そこで話に上がったのが経済的不遇の生徒だった。彼らを救えず取りこぼす非力さに苦悩し涙する彼の姿に“親ガチャ”を想像した▼「○○ガチャ」といえば今や「上司」に「会社」、ひいては「国」や「遺伝子」「人生」に至るが果たしてそこに発信者の自省は伴うか。目前の理想と現実のかい離、その不満を運否だけで捉える未来が明るいとは到底思えないのだが▼対人比較を常に所有とその価値の大小ばかりに傾注する現代。何が出ても満足できた1回10円、スーパーカー消しゴムガチャの時代が懐かしい。

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