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  • 2024/02/21 (水)
  •  人口減少とともに少子化を象徴する学校再編。郡市では山間部の分校が姿を消していき、高校も5校から4校に減った▼さらに小中学校の枠を超えた義務教育学校が誕生。昨年4月の「水上学園」に続き、4月には球磨村の「球磨清流学園」が開校する。既存の小中学校は発展的閉校とはいえ長い歴史に幕を下ろすが、これも時代の趨勢か▼学校再編で課題となるのは、廃校となった校舎の活用。全国的な廃校舎急増を受け、文部科学省は「みんなの廃校プロジェクト」と題し利活用を推進。廃校舎の情報発信や事業者とのマッチングに力を入れている▼全国の事例を見ると宿泊施設、福祉施設、レストランなど多種多様。郡市でも旧一勝地第二小学校だった球磨村の「さんがうら」が有名だが、新たに注目されそうなのは、球磨焼酎蔵元が人吉市田野町の旧田野小学校で整備を進めている地域交流施設を併設したウイスキー蒸留所▼校舎前に広がる田野高原では、来月3日に野焼きを予定しているが、町外ボランティアの支援を要するなど住民の高齢化が進む。校舎から子どもたちの姿は消えたが、かつての学びやに人が集い、地域に元気をもたらす新拠点を期待したい。

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