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2024/02/09
(金)
- 「立春」が過ぎ、さまざまな植物が開花期を迎える中、敏感な人にとって厄介なのは、目のかゆみ、鼻水、くしゃみを伴う花粉症▼その要因で多いのがスギ花粉。日本の国土の3分の2は森林であり、その4割を占める人工林の中でスギが最も多い。政府も対策に乗り出し、昨年4月には「花粉症に関する関係閣僚会議」を設置。対策の全体像として「発生源対策」「飛散対策」「発症・暴露対策」の三本柱を掲げる▼その発生源対策では、10年後にスギ人工林を約2割減少させ、30年後は花粉発生量半減を目指すという。具体的には、スギの伐採面積増加、花粉の少ない苗木や他樹種への植え替えを進めていく▼実行にはスギの需要拡大、林業従事者確保や生産性向上が欠かせず、林野庁も支援策を打ち出している。五木村では、葉枯らし乾燥スギで「五木源住宅」や木工品を販売しているが、使うことがスギ花粉軽減のみならず林業振興にもつながる▼日本気象協会の予測では、これから花粉の飛散が始まり、ピークは下旬から来月下旬。環境省と林野庁の着花量調査では、過去10年の平均値に比べて同程度かやや少ないという。花粉対策はお早目に。