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2023/11/21
(火)
- 「夢を買おう」が宣伝文句の年末ジャンボ宝くじの販売がきょう始まった。1等7億円が23本、1等前後賞の1億5000万円が46本と想像を超えた魅力的な数字が並ぶ。個人的にはささやかな夢を抱きたいが、現実的対応を優先すれば無理▼底が見えない円安と物価高など、将来への不安が増大するほど神頼みも増えると関係者。一獲千金、宝くじを欲する意識もまた不安ながら切実な意識の表われだろう。不況に強いと聞く宝くじの年間販売実績は記録更新中かと思いきや、平成17年の1兆1047億円をピークに下がり続け、令和3年は8133億円▼ところで年末ジャンボの発行予定数、4億6000万枚に対する1等の当選確率は0.000005%。ちなみに大正12年生まれの人びとがことし、100歳を迎えられる確率がおよそ2.3%、約44人に1人と思えば宝くじの数値の果てしなさが分かろう▼ファンの希望に水を差して恐縮だが、購入から大晦日の抽選日までは“たられば”の夢で充実した日々になるのは確か。「当選したらあげる」との皮算用の小遣い話も大いに結構だ▼こんな光景が年末まで全国各地で続く。暗い世が明るくなる話題だ。