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  • 2022/11/21 (月)
  •  山間部の道路を車で走っていると、谷間の猫の額ほどの土地に石積みされた田んぼや畑といった日本中どこにでもある昔ながら風景が目に飛び込んでくる。狭い国土の中で、いかにして田畑を増やしたかが伺える▼それというのも、何とかして食糧を確保しなければならなかった時代背景のためだろう。当時のことを思えば、今のような機械があるわけでもなく、ほとんどが手作業だったことだろうし、その苦労がしのばれる▼これらの田畑が草に覆われるなど荒れて耕作放棄地が目立つようになり、鳥獣の住処になっているという話をよく聞く。その要因は高齢化に加え、後継者不足が要因という。過去に、この問題を人吉市議会一般質問で取り上げた議員が何人もいたが、市もいろいろ対策を講じてきているものの、思うような効果を得られていないようだ▼この状況が続くようだと、まだまだ耕作放棄地は増えそうだ。それに異常気象による農作物への被害も近年多くなってきているのが気掛かり。それによって品不足となり価格が高騰するなど家計を預かる消費者らを悩ませることもある▼先祖伝来の田畑を絶やさないようにするための方策が必要だろう。

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