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  • 2022/10/26 (水)
  •  先日、「クルマ今昔・その楽しみ」をテーマに相良村で開かれた車談義をのぞいた。出席者は、旧車博物館の館長や旧車復元に関わった専門家たち。復元作業の工程や技術面の専門的な話が飛び交い理解するのに苦労したが、これまで知らなかった日本の自動車産業黎明期を学ぶことができた▼明治時代に外国製の車が走り始めてから100年以上たったが、今では世界を席巻する日本の先進技術と躍進の目覚ましさに改めて驚く。販売されている車を見ると、安全対策のセンサーや電子制御、低燃費を実現するハイブリッド車、排ガスゼロの電気自動車も広がり始めた▼その反面、水には弱いようで2年前の水害では被災世帯に比例し、無数のマイカーが水没して廃車に。その中で半世紀以上前の旧車が県外で復元されたと聞いた。電子化されていないシンプルな構造と再生への熱意によるものだろう▼かつてボンネットを開ければオイルがにじんだエンジンが見えて機械然としていたが、車種によっては樹脂製カバーに覆われて味気なく感じてしまう。単なる移動手段に終わらない車の持つ魅力、楽しさに目を向けてほしいと願うのは、昭和生まれの懐古主義なのか。

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