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  • 2021/11/29 (月)
  •  人吉市の九日町通りの「商店街」と二日町から大工町、紺屋町にかけて東西に延びる通りの「歓楽街」は、昨年7月豪雨で甚大な被害を受けた▼1年4カ月が経過し、両通りを歩いてみたが、くしの歯が抜けたように店舗が解体されてさら地となった所が多い。「以前はここに洋品店があったな」「ここは布団店だった」と当時のことを思い出すと寂しさが込み上げてくる▼それとともに、昔のようなにぎわいのある通りを取り戻すことができるのか不安が募る。同市は復興まちづくりを進めているが、「さら地に元のような店舗ができるのか」と心配する声も多く聞かれる▼地元住民で組織する九日町・紺屋町再生会議は、目指すまちとして「安全に暮らせる」「人が行き交い商いが成り立つ」「多様な世代・人が支え合う」「様々な交流が生まれる」「人吉らしい風景を大切にする」の5つの柱を掲げ、具体的に実現するアイデアを盛り込んだ提案書を市へ提出している▼“向こう三軒両隣”で話ができるコミュニティーを取り戻すためには、住民らが主体となった復旧・復興のアイデアと地元の一致団結したやる気が不可欠。一日も早く復興することを期待したい。

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