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  • 2021/11/20 (土)
  •  一昨年、中国で新型コロナウイルスが発生しほぼ2年。そのワクチン開発者はことしノーベル賞を得たが、先進各国はブレイクスルー感染対応で3回目の接種を進めるなど根絶には程遠い▼書籍やウェブ上では同ウイルスが悪意を伴う人造物で、旅客機による空中散布説まで飛び交う。これを滑稽と一笑に付し虚言と断ずる国民の多さは理解するが、陰謀論を含めた事実の正誤確認すらままならない現代社会の偏重ぶりは如何なものか。ただ一つ確かな点はウイルスと人類の闘争は現在も継続中であること▼ウイルス絡みでは“コロナ”で忘れられた感の新型インフルエンザだが2004年の政府の検討委員会は国民25%の罹患で、外来患者は最大で約2500万人。入院は約53万人で死者は約17万人と推計した。そして2009年にはパンデミックが発生したが大半の国民は忘却の彼方へ▼有史以来、人類と対峙してきたウイルスだが人の体内には“人内在世レトロ”のように存続に重要なものだってある。宿主なしでは生きられないウイルスとの死闘と共生などは見方を変えればまるで矛と盾(矛盾)の様相▼今冬は季節性インフルエンザ対策も忘れずに。

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