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  • 2021/09/30 (木)
  •  さて、これで来たる衆院選に向けた布石が打たれた。きのうの自民党総裁選で決着をつけた岸田文雄と河野太郎の両氏だ。来月4日の首班指名を経て岸田氏が正式に第100代内閣総理大臣となる▼今回、幅広い年代の多くの国民が同総裁選を注視した。ウィズコロナ下の経済と外交、さらに直前の討論会で注目された年金政策の実効性などに、関心の高さと比例した国民の厳しい目が注がれる。今後の国の舵取りは非常に難しいといえよう▼今回敗れた3氏。中でも1回目の党員票の44%、決選投票では都道府県票の83%を獲得した河野氏、1回目で全体の約25%を得た高市早苗氏の顔と名は国民の記憶に深く刻まれた。気早だが次期総裁選の伏線には十分だ。ひとまず“ノーサイド”を旗印に論功行賞と派閥均衡の党役員、新内閣人事だろう▼ちょうどひと月前の小欄で、宏池会を引き合いに地元代議士の入閣期待を扱った。同派閥所属の当選7回の議員数は同8回と同じく4人。仮に均衡人事がメインとなれば不透明さは増すが、それでも期待▼ある政治通は選挙を祭りと表する。その結果が“後の祭り”とならぬよう、国民不在の政治だけは勘弁だ。

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