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  • 2021/09/18 (土)
  •  国と県が人吉球磨で開いている球磨川水系流域治水プロジェクト及び令和2年7月豪雨からの復旧・復興プラン推進に向けた流域住民への説明会。山江村の会場では村民の男性が「仮設団地の入居者そろっての入居期限延長を」と求めた▼同村は万江川の氾濫により甚大な被害を受け、避難生活を余儀なくされた25世帯52人が仮設団地に入居している。このほど村が行った意向調査では、「全員が入居延長を望む」という結果に。仮設団地、みなし住宅の入居期限が「あと1年」に迫る中、入居者は誰一人村外に転出することなく、村営住宅の再建や県道の復旧を待っている▼相良村では被災者が暮らす仮設団地23世帯、みなし住宅3世帯、公営住宅3世帯の計29世帯のうち、11世帯は仮設団地16戸を村への譲渡による契約継続、2世帯は建設する災害公営住宅を希望。この13世帯の多くは自宅再建が困難な高齢者になる▼以前取材した同村の仮設団地に暮らす高齢の男性は被災した持ち家を解体し、「新築しても、高齢者夫婦2人暮らしで借金する体力はない」と再建断念の声を漏らした。ハード面の復旧が進む中、誰一人取り残さない「心の復興」が求められる。

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