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  • 2021/09/09 (木)
  •  「生まれたところや皮膚や目の色でいったいこの僕の何が分かるというのだろう」―。若者らに人気を博した伝説のパンク・ロックバンド、ザ・ブルーハーツの名曲「青空」の一節だ▼「多様性と調和」を掲げた東京オリンピックに続き、東京パラリンピックも閉幕。大会期間中は、コロナ禍で1年待たされた“平和の祭典”に参加した国や地域、難民選手団のアスリートの活躍に胸がワクワクした▼特に開・閉会式の演出にも感銘を受けたパラリンピックでは、多様な障害を持つ選手らがさまざまな競技で自らの可能性に挑んだ。多くの国民がパラスポーツの魅力を知るきっかけにもなったに違いない▼選手たちは障害の壁を乗り越えるパフォーマンスを発揮。苦難を乗り越え、力と技を競う姿は多くの感動をもたらした。競技後、大半の選手がさまざまな支援への感謝の言葉を口にしたことにも感服した▼「変化は気づきから始まる」―。さまざまな障害を知るきっかけにもなったパラリンピック。57年ぶりの自国開催を契機に日本がどのように変わっていくのか。多様な個性を認め、支え合う社会へと変革できるのか。共生社会の実現へ。期待を込めて注視していきたい。

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