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  • 2021/04/19 (月)
  •  昨年の7月豪雨で球磨川や支川の氾濫によって未曾有の被害を受けた郡市では9カ月が経過し、老舗旅館の仮オープンや飲食店の再開とうれしい話題が相次ぎ、光明が差してきている感がある。しかし、依然として苦しみを背負った被災者も多い▼そんな中、先週から人吉市復興まちづくり地区別懇談会が始まった。被災者から「早く方針を示してほしい」「金銭的なこともあって、現在地に住まざるを得ない人も多い」「一人暮らしの高齢者の再建はできるのか」などの悲痛な表情で不安や悩みを訴える姿を見て心が痛んだ▼特に「被災者に寄り添って考えてほしい」という要望もあり、復旧・復興が道半ばであることを再認識させられた。行政はもっと被災者に寄り添い、光を見失わないよう不安や悩みを解決してやることが必要だろう▼そうすることで被災者がいち早く立ち直り、新たな希望に満ちた一歩を踏み出すこともできよう。それが“創造的”復興につながり、将来のまちづくりにも役立つはずだと信じる▼どん底から這い上がってきた人ほど強いといわれる。将来を担う子どもたちのためにも諦めず意欲と情熱を持って立ち止まることなく突き進むことを切に願う。

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