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  • 2021/04/07 (水)
  •  県が命と清流を守る「緑の流域治水」の一つに掲げる「田んぼダム」の説明会が、先月から郡市7市町村のモデル地区農家を対象に始まった▼田んぼダムは、水田の排水口に専用せき板を取り付けることで大雨を一時的に貯留し排水路への流出量を緩和、河川のピーク流量を低減させる仕組み。ダムによらない治水の議論に挙がることはなかったが、全国では新潟県などで実践されていると知り驚いた▼これからは郡市にモデル地区を設けて2年間の実証実験を行い、その効果を検証した上で県内に普及させていく方針。説明会後、水稲の田植え期前の5月にはせき板配布を予定しているが、どれだけの農家が実証実験に参加するのか注目したい▼田んぼダムとともに郡市民の関心が高いのが「流水型ダム」。昨報で紹介した熊退連主催の勉強会には、会員外の一般参加者も多く「どんなものか」「清流は守れるのか」と率直な疑問に駆られて足を運んでいた▼まだ詳細な計画内容が示されていないため、専門家も言葉を選びつつも川の生態系など環境への影響について懸念を示した。治水に限らず、流域住民は国、県、市町村による説明の場を欲している。

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