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  • 2020/10/16 (金)
  •  被災した自宅の床板剥がしや泥出しを先週末、災害ボランティアの協力で終えた友は「ようやくスタートラインに立った気がする」と前を向く。2日間で延べ約20人が作業。「身も知らぬ他人の家。感謝の言葉以外見つからない」と足元に目を落とした▼時間の経過は意識を変えるともいう。発災時、もう住めないと思っていた人が、リフォームしてでも住みたいと考え直すケースも少なくなく、ボランティアの支援希望増へとつながる▼人吉市災害ボランティアセンターが毎週金、土、日曜日の週末集中型に移行した9月からこれまでの統計で人吉市在住の参加者は全体の10.8%、球磨郡在住は18.3%、合わせて3割に達していない。要は7割が郡市外から▼発災後間もなく、人吉市で災害ボランティア活動に汗を流した球磨郡の高校生に、体験してこそ何気ない日々のありがたさや物、事の大切さに気付き、人生の糧になったと聞いた▼豪雨災害の復旧復興は道半ば。家財道具の搬出や床板剥がし、泥出し作業などにボランティアの力を借りたい被災者は今も多い。“地元で地元を支える”共助の精神、ボランティア活動から学ぶことは多々ある。

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