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  • 2020/10/14 (水)
  •  10月も半ばになると日が暮れるのが早い。帰り道の人吉市中心市街地を通ると、居酒屋やスナックの明かりはまばらで、通りの暗さが際立つ。昼間に通れば被災建物の解体作業を目にし水害の爪痕を感じる▼発災から3カ月が経過したが、営業再開できない事業者は多い。仮店舗となるテナント物件も被災。飲食店を構えるなら客の入りやすい1階となるが、今後の水害を考えて2階に移すべきか悩んでいる店主も▼人吉市は被災事業者のために人吉駅前駐車場に仮設商店街の開設を計画。その入居者説明会を7日から3日間人吉商工会議所で開いたが、訪れたのは飲食業や小売業など46事業者に上り、早く入居して営業したいという思いが切実だった▼募集は12日で締め切られたが、応募したのは27事業者。1期募集の5区画を含む計画中の19区画を上回った。あす15日には入居者を選定。仮設店舗の建設に着手し12月のオープンを目指す。市は事業者のニーズに合わせてさらに別の場所での開設も検討中▼中心市街地と同じように肥薩線の不通で観光客の姿が消えて久しい駅周辺。仮設商店街が復興の象徴となり、にぎわいが戻ることを願いたい。

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