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  • 2020/01/29 (水)
  •  過日、友人の父親の葬儀に参列。故人の職場の上司や孫の弔辞に「人柄」とは何か改めて。故人が生前、仕事で関わった、とある用地の取得交渉が決裂することなくまとまったのは、お金の力ではなく実直な人柄故と聞いた▼その土地への施設建設をめぐり賛成、反対と意見が割れた経緯はさておき、今は会合や各種講座が目白押し。利用率は高く重宝されている▼故人が何より日々の成長を楽しみにしていた孫たちは、祖父に常々聞かされた言葉の意味や価値をこれからの人生に“生かす”と誓った。真面目に努力を怠らず「金儲けより人の為になることを」が口癖だったというのも、温厚かつ実直な人柄から▼手元の辞書に人柄とは、その人に備わっている品格、よい人物―とある。社会を見渡せばなりふり構わない自己中心的な行動、言動、思考が蔓延していまいか。人の為、社会の為に尽くすことはそう容易くないにせよ、信念を貫く志は大事にしたい▼ゆっくりでも、しっかり前を向き歩を進めることこそ、この世にいる奇跡をもたらしてくれた先祖や家族へ報いることになろう。家族、親類はもとより他人の幸せまで心から願った故人の生きざまに学ぶこと多し。

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