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  • 2020/01/22 (水)
  •  今やスマートフォン全盛時代。親も子もバスや電車内も“猫も杓子も”とにかく誰もがうつむき小さな画面をのぞき込む。そこに会話はなく妙な光景▼過日、小紙に「むかし遊び」の記事があった。小学生を対象に保護者はもちろん、祖父母や地域の高齢者などが集い、竹馬や竹とんぼにこま回し、羽根つき、お手玉やあやとりなど延べ十数種の遊びに興じている▼受け売りだが、子どもの遊びには「空間」「時間」「仲間」という“3つの間”が欠かせない。さらに遊びは楽しさや喜びの源泉であり束縛や強制は不適。小学生のころの思い出深い一つはこま遊び▼中でも互いのこまを割り合う、けんかごまは盛り上がった。鉄芯の“ヨキ”の紛失、あらぬ方向にこまを飛ばす失態など懐かしい。次第にブリキごまやベーごまへと変化しても歓声は尽きずだ▼正月が近づけば小遣い銭を握り締め、なじみの店へ“たこ”を買いに行くのも楽しみだったが、それこそ昔話の類いか。先述のむかし遊び、若い保護者も種類の多さに驚き、子どもと楽しめたことだろう▼各地の幼保園や小学校で知力、体力づくりにもっとむかし遊びが導入され、世代間交流の端緒になれば幸い。

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