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  • 2019/10/29 (火)
  •  数日前、知人がなぜか、前回の人吉市庁舎建設工事はどうだったかと問うてきた。58年も前だけに覚えている人は少ない▼そこで昭和33年9月創刊の本紙の出番。同36年の数回の短い記事をつなげば、麓町庁舎の老朽化と、寺町との2庁舎で行っていた事務の効率化のための新築計画。「建設費の一般財源へのしわ寄せはない」などの執行部答弁を得て議会も承認▼5月に鉄筋コンクリート3階建て延べ約3900平方㍍の本体工事入札が行われ、(株)松尾組(本社・佐賀市)が6170万円で落札。6月に着工、翌37年3月に無事落成している。市長の月額報酬8万円のころ▼一部の議員の「時期尚早」意見、市文化財保護委員会の「史跡指定内だから不適当」との要望はあっているが、「財政再建計画を終えたばかり」の市の懐事情などが理由の大反対は見当たらなかった▼創刊間もなく“血気盛ん”なはずの本紙の追求記事もなく、問題は特別なかったようだと、知人には伝えた▼きょうは新市庁舎建設工事の開札日。不調、不落を経て3回目、これ以上遅れては…との懸念からの知人の質問だったか、真意は測りかねた。もう開札結果は判明しているはず。

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