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  • 2019/10/08 (火)
  •  郡市に秋の風物詩は数あれど、やはりその筆頭といえば、“青井さん”のおくんち祭。いよいよあすは神幸式▼延べ9日間の祭りのハイライトだ。総勢2000人の行列には子どもらを含む地域住民が参加。市民ならば誰もが一度は、何かの形で関わったはず。当日は人吉市内の小中学校は指定休扱い、郡部の小学校も見学に訪れる▼以前、各所で耳にした長崎くんち由来説。龍踊でも全国的に有名な祭りだから勘違いは仕方ないが、その歴史は400年ほど。これに対し“おくんち”は1200年超。当地が先輩格であるのは確か▼初詣には欠かせない獅子舞だが、おくんちでは晴れの「飛び出し」を含む24の獅子が登場する。百獣の王を畏敬し、その強さにあやかり邪気払いを表した中国伝来のもの。無病息災を願い老若男女、しっかり噛まれよう▼収穫期を迎えるこれからは、全国で秋祭りが開かれる。立ち並ぶ露店に目を輝かせる子どもたちや、往時を懐かしむ高齢者を含め、祭りへの参加が地域民同士の交流を促し、共助意識の醸成となる。きっと神様も大喜びだ▼ただし「神事」であることは忘れずに。ことしもまた、当日予報は「晴れ」。さすがだ。

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