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2025/12/19
(金)
- きょう12月19日は「日本人初飛行の日」。今から115年前の明治43(1910)年の同日、午前に陸軍大尉の徳川好敏氏、午後に人吉市寺町出身の日野熊蔵氏が、代々木練兵場で動力付き飛行機で初飛行に成功した▼同日が公式飛行日となっているが、日野氏は14日に高度は低かったものの地上滑走で離陸しており、「初飛行者は日野氏」との話を聞き、その人物像に関心を持ち光を当てたのが錦町の郷土史家、故・渋谷敦さん▼取材を重ねて昭和53年には「日野熊蔵伝」を発刊。100周年の節目となった平成22年には、顕彰事業が展開されてテレビドラマにもなり、その功績は広く知られるようになった▼渋谷さんは、日野氏と同じく寺町出身で近代歯科医学の先駆者、一井正典氏も著書「青雲遥かなり」で紹介し知られるようになったが、現在、郷土の偉人の掘り起こしに取り組んでいるのが「球磨人吉の偉人に学ぶ会」▼渋谷さんもこの世を去って14年。10月の例会では、偉人として紹介される側に。同会作成の偉人紹介一覧の中には知られざる人物も。人吉球磨を物語る上で豊かな自然や文化財だけでなく“人物遺産”にも目を向けたい。