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  • 2025/04/24 (木)
  •  自治体で地域おこし協力隊が活躍、その名称も定着してきた感がある一方、最近は「地域のこし」や「地域おさめ」という言葉を聞くようになった▼人口減少や過疎化が進む地方では、活力の低下を食い止めるためにさまざまな対策を講じている。功を奏して活性化につながる事例もあれば、集落の維持、存続で精いっぱいの地域も。被災地の人口減少を見ると人ごとではない▼先日、取材で山江村の社会福祉協議会を訪ねた。令和2年7月豪雨の被災を受けて同年10月から昨年9月まで被災者の自立や地域コミュニティーの再生を支援してきた地域支え合いセンターの活動記録誌が完成。その名も「地域のこし」▼記録誌を開くと仮設団地を中心とした活動風景に被災者、支援者それぞれの思いがつづってあり、特に被災者の不安や葛藤と支え合いセンター側の気付きは自身の被災と取材の肌感覚をリアルに思い出させた▼ふと気に掛ける優しさや通りかかりに立ち寄る親しみ。ゼロから地域をおこすことは大変だけれど、地域のこしの源は誰でも持てる、持っている心配りの中にある―。記録誌は同村のホームページから閲覧できるのでぜひご一読を。

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