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  • 2024/04/16 (火)
  •  県政のかじ取り役を4期16年務めた蒲島郁夫知事がきのう退任した。東京大学の教授から転身し古里、熊本県の知事に就任。「県民の総幸福量の最大化」を一貫して掲げ、県政の諸課題に向き合ってきた▼県議会をはじめ会議や選挙、ときには学校などで蒲島知事を幾度となく取材したが、決して裕福とはいえなかった生い立ちからの人生経験を基に「逆境にこそ夢がある」と、常にポジティブな発言をされる人だったという印象を持つ▼令和2年7月豪雨災害からの3カ月後、「命と環境の両立」を掲げて川辺川への新たな流水型ダム建設を国に求めることを県議会で表明。「ダムによらない治水」からの方針転換を受けての議会後の記者会見でのやりとりは記憶に新しい▼「県政の良き流れをより強くより大きくする」。新人4人が争った県知事選挙で声を大にし初当選を飾った前副知事の木村敬氏。県内は世界最大手の半導体メーカー「TSMC」の進出に沸くが、道半ばである令和2年7月豪雨災害からの創造的復興など難題が山積▼県民から高い支持を得ていた恩師から県政のかじ取り役の“バトン”を受け継いだ木村新知事の手腕が試される。

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