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  • 2023/02/25 (土)
  •  ひと昔前、ことばは時代に応じて変化するなどと若者らを擁護した金田一春彦氏。さらに時は進み、彼らのそれは今や暗号の域へ。その上、新聞では日々片仮名や英語が飛び交う▼昨冬の会席上、ある経営者が「デラックス」と連呼。話はかみ合うため「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の読み間違いと推察する。確かにITやデジタルマーケティング用語は英語と片仮名ばかり。意味は割愛するが経済紙面をざっと眺めてもアクティビティにリビジョン、CMSにMAとあった▼きょうからの国公立大学第2次試験の前期日程。過去の出題時事用語ではIoTやARにVR、ワークシェアリングなど確認できた。昨年から高校では必修科目となった「情報」だが、関連用語を拾い始めたら際限はなかろう。ビジネス用語を若者ことばと同類に感じたらヤバいかもしれない▼先の経済紙の話。大見出しの記事中、恥ずかしながら英語表記の社名が分からなかった。合併が理由だが結果的には、読者なら既知は当然との書き手の意思に応えきれず自己嫌悪▼わが国もようやくリカレント教育の時代となった。抗加齢を含めて脳を鍛えるには好都合だしお薦めだ。

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