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  • 2020/05/21 (木)
  •  急流球磨川には、舟下りとアユ釣りの光景が似合う▼新しい運営会社・球磨川くだりの新プランなどもあって、波に揺られ景観を楽しむ観光客を見る機会がずっと増え、喜んだ矢先のコロナ禍。「出るまい、入れるまい」は観光人吉にも大打撃▼年間10万人を超える乗客がいた昔時は、アユのガックリ掛けを中断し、波しぶきを上げて下る舟を見送ったものだ。球磨川の水量もたっぷり、「飛んで行きたや九州相良…」「おどま盆ぎり盆ぎり…」と絣の着物姿のガイド嬢の歌も流れ、それは一幅の絵だった▼人吉~球磨村神瀬間の急流区間運航の復活も計画され、期待は膨らんでいた。球磨川は日本三急流の一つで、“48瀬の波しぶきを浴び、スリル満点の船旅”が売りだったはず。原点回帰は、人気のラフティングを楽しむことができない子どもや高齢者らにも喜ばれよう。ちなみに、他の日本三急流は最上川(山形県)と富士川(静岡県、山梨県、長野県)▼6月1日のアユ漁解禁も迫る。漁協が放流した稚アユの成長を横目に、マニアは用具の手入れに余念がないだろう。そのころにはコロナの脅威も薄れているのか。でなければ、他県から訪れる釣り師は肩身が狭くなる。

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