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~世界中の球磨んもん~ アフリカ・ベナンに暮らす!
松本 麻衣子さん(山江村出身)
現地便り5 ベナンの農作業に助言 (2018/06/13)
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従来、ベナンで行われているトマト苗床
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セルトレイに播種するところ
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農家とヤムイモを定植する
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トマト苗床の試験栽培
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農家の畑を耕す
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従来、ベナンで行われているトマト苗床
 「今年は雨が降るのが例年より遅い。」そう現地の人々が言うくらい、ベナンは毎日暑い日が続いています。
 任地の農家のほとんどは潅水設備を持たないので、雨が徐々に降り始める3月頃からラッカセイ、トウモロコシ、キャッサバ、トマト、トウガラシ、アマランサスなどの作物を主に栽培します。
 配属当初はベナンならではの野菜の育苗方法に驚き、興味深いことの連続でした。畑に長方形の畝を作り、そこに種子をばら撒いて苗を作るという方法です。きちんと筋蒔きをしている人もいます。また間引きをする概念がないため、発芽後すぐに苗同士がぶつかり、5㌢くらいの小さい苗の状態ですぐに畑に移植します。そのため雨が降らない日が続いたり、強い雨が降ると苗が枯れてしまうという光景をよく目にします。播種がばら撒きだと種子がもったいなく、すぐに密植してしまうのでもう一度移植し、苗を大きくしてから畑に定植したほうが良いのではなど色々と考える点がありました。そのためトマト、トウガラシの苗床、栽培改善に重点を置いて活動しています。
 現在良いと感じている育苗方法は、ベナンでも手に入るセルトレイと従来行われている苗床を組み合わせて改良した方法です。農家に受け入れてもらうにはその方法が収穫に効果を出さなければ意味がありません。そのため粗放的な栽培が主である農家にとって、もう少し手間を加えたら丈夫な苗ができるということを、どのような栽培方法で行い、説明するのが良いのか試行錯誤しています。
 実際に農家の畑でトマト、トウガラシを今年度から栽培させてもらっています。1年目は彼らのやり方を学ぶために一緒に畑に出て終わりという日々で自分の意見を中々言えませんでしたが、2年目になり関係が構築できたからこそ自分の意見を農家に言えるようになり農家と一緒に今の活動が出来ています。活動していく上で自分の意見を農家にどう伝えるかはとても重要であり、難しいなと感じます。彼らは自分たちの栽培方法に誇りを持っており、一緒にいるといつも丁寧に色んなことを教えてくれます。たまに自分の意見を強く言ってしまい後悔してしまいますが、それでも私の相手をしてくれるベナンの人々に沢山助けられながら今の活動が出来ています。

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◇◇プロフィル◇◇
 まつもと・まいこ、平成3年生まれ。一昨年9月から現地に赴任している。
◇◇紹介地域◇◇
 ベナン共和国、通称ベナンは、西アフリカに位置する共和制国家。南北に長く、西にトーゴ、北西にブルキナファソ、北東にニジェール、東にナイジェリアと接し、南は大西洋のギニア湾に面する。 
◇◇連載リスト◇◇
現地便り5 ベナンの農作業に助言 (2018/06/13)
現地便り4 ベナンの年末年始は? (2018/02/06)
現地便り3 ブードゥー教の祭り (2017/10/10)
現地便り2 ゲームを使って指導 (2017/08/08)
現地便り1 農業ばしよるばい! (2017/05/30)
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