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歴史象徴する文化財に 国の登録証が伝達 堤家住宅主屋(2025/12/29) (2025/12/29)
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登録証の伝達式があった堤家主屋
 人吉市五日町の「堤家住宅主屋」が国の登録有形文化財(建造物)に登録されたのを受け、人吉市の登録証の伝達式が22日、堤家住宅で行われた。同建物は令和2年7月豪雨災害により甚大な浸水被害に見舞われたが、官民一体の支援と所有者の熱意によって復旧を果たし、地域の歴史を象徴する資産として新たな歩みを始めた。

●相良家別邸から続く変遷
 同住宅は、球磨川沿いの景勝地に位置する近代和風建築。
 その歴史は古く、元は人吉藩主相良家の別邸として築かれた。1927(昭和2)年の地図には「相良事務所」と記され、昭和初期の人吉町案内に岡村医院と記載。1940(昭和15)年に現所有者の堤家が譲り受けて以降、半世紀以上にわたり大切に維持管理されてきた。

●人吉城跡を借景
 建物は木造平屋建て瓦葺きで、和風住宅に洋館を接続した「エの字形」の平面構成が特徴。来客用と家族用の玄関を分けた格式高い造りで、中庭を囲む十数室の部屋を備える。特に球磨川に面した広大な縁側は、雨戸を設けず木製ガラス戸のみで仕切られており、対岸の人吉城跡を含めた風景を庭の一部として取り込む「借景」の意図が込められている。
 内部には透かし彫りや竹細工、雲形のしっくいなど、各部屋で趣向を変えた欄間が配置され、付書院の枠には上質な漆塗りが施されるなど、近代の自由で斬新な職人技が各所に光る。

●災害乗り越え官民連携で復旧
 豪雨では、床上1.5メートルから1.8メートルに達する激しい浸水に見舞われた。所有者の堤正博さんは「泥水に漬かり、長年収集した陶磁器などの家財を全て捨てざるを得なかった」と振り返る。存続が危ぶまれる中、熊本県による被災歴史的建造物の支援事業を活用。大学の研究者や建築士会、地元業者が一丸となって復旧に当たり、2024年から1年をかけた改修により歴史的価値を損なうことなく再生された。

●次世代へ継承
 伝達式で、松岡隼人市長は「地域に根付いた歴史的建造物の価値が認められた。官民一体の取り組みは街づくりの好事例である」と高く評価した。堤さんは、父から「くぎを打つな」と厳命され守り続けてきた建物の登録を喜び、「いい意味での断捨離ができた。次の時代へ残していけることを期待している」と語り、次世代への継承に願いを込めた。
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