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校内花壇に「雨庭」整備 緑の流域治水学ぶ 球磨工業高(2025/12/22) (2025/12/22)
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雨庭を整備する生徒たち
 球磨工業高校で17日、県の「緑の流域治水」施策の一環である「雨庭」の勉強会が開かれた。建設工学科の2年生約20人が参加し、校内の花壇に雨庭を整備した。
 この取り組みは、令和2年7月豪雨災害を受けた安心・安全なまちづくりを目指し、流水型ダムを核とした「緑の流域治水」を周知する狙いがある。治水対策は、遊水地や田んぼダム、雨庭などを複合的に組み合わせるもの。
 「雨庭」とは、雨水を一時的に溜めて地中に浸透させる庭を指す。自然の力を活用して浸水被害を抑える「グリーンインフラ」の一種であり、人吉球磨地域でも学校や公共機関、民間施設などで導入が広がっている。
 生徒たちは整備に先立ち、地面に掘った大小の穴に水を入れ、地下へ浸透する時間を計測する実験を行った。その結果、約6分で全ての水がなくなるなど、予想以上の速度で雨庭の効果が実証された。
 実際の整備では、熊本県立大学の説明や、横山農園、大進コンサルタントの指導を受けた。生徒たちは花壇の土を掘り、大小の石を敷き詰める作業に汗を流した。この雨庭は、校舎からの雨どいからの雨水を引き込み、ため込む仕組みとなっている。
 作業を終えた尾崎優太さん(16)は、「花壇に穴を掘る作業は大変だったが、実験結果で示されたような効果を、自分たちが作った雨庭で実際に確認したい」と期待を込めて語った。
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