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「創造的復興」次のステージへ 木村敬知事 新春インタビュー(2026/01/01) (2026/01/01)
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本社編集部のインタビューに答える木村知事
 令和8年の新春を迎え、木村敬熊本県知事に新年の展望を聞いた。知事就任から間もなく2年。昨年はJR肥薩線の復旧合意という大きな節目を迎えた。熊本地震から10年となる本年、人吉・球磨地域の「創造的復興」をどう加速させるのか。鉄道再生への道筋や流水型ダムを含む治水対策、そして知事が感じる地域の魅力について語ってもらった。

 ―就任から2年目を経過しましたが、昨年はどのような1年でしたか。

 4月にJR肥薩線の八代―人吉間(川線)の鉄道復旧について、JR九州と最終合意に至ったことが最も大きな出来事でした。私自身、鉄道をこよなく愛する「鉄分」多めの人間として、鉄路での復活を強く願っていました。全国的には赤字ローカル線がバスやBRTへ転換される流れがある中で、人吉・球磨流域の住民の皆さまの熱意と、県、流域市町村の決意が一つになり、JR側に届いた結果だと思っています。
 また、県立大学への半導体学部設置の方向性や、空港アクセス整備など、県の未来に向けた決断が少しずつ形になってきた1年でもありました。
 一方で、8月には八代を中心とした豪雨災害も発生しました。改めて被災された方々に寄り添い、迅速な対応を続けていく決意を新たにしました。

 ―令和8年の県政の展望と、人吉・球磨地域の課題についてお聞かせください。

 ことしは熊本地震から10年という節目の年になります。熊本県民は甚大な被害から「創造的復興」を遂げてきました。この10年の歩みは、令和2年7月豪雨から5年半が経過した人吉・球磨地域にとって、5年後の未来像を示す道標にもなります。
 人吉・球磨では、住まいの再建やインフラ復旧が進んできましたが、これまでの5年が「復旧の5年」であったならば、これからは「復興の5年」にしなければなりません。具体的には、球磨地域振興局の体制を強化し、地域おこし協力隊を含めた増員を行いました。移住定住の促進や球磨焼酎、特産品を生かしたイベントなど、ソフト面の復興にも力を入れていきます。
 地域の豊かな資源と災害の記憶を集大成する「球磨川リバーミュージアム構想」の推進も重要です。ハード、ソフト両面から、地域の魅力を最大限に引き出していきたいと考えています。

●輝く「鉄道のまち」に

 ―治水対策や鉄道復旧に向けた、ことしの具体的な動きは。

 治水に関しては、流水型ダムの本体工事着手が令和9年度、完成が令和17年度に予定されています。国と連携し、流域の皆さまへ丁寧な説明を行いながら、河川整備や宅地かさ上げ、遊水地整備などの「緑の流域治水」を着実に進め、安心・安全を高めていきます。ダム事業が地域経済への波及効果をもたらすよう、産業や雇用の創出にも努めます。
 鉄道については、川線の復旧合意に基づき、復旧後の利用促進が鍵となります。「JR肥薩線復興アクションプラン推進会議」で掲げた20の施策を、地元と共に全力で実行に移す年になります。
 また、人吉―吉松間(山線)についても議論を進めます。令和8年度の上半期には、くま川鉄道が全線運行再開を果たす見込みです。SL人吉の動態展示なども含め、人吉が再び「鉄道のまち」として輝くことが、山線の議論を前進させる力になります。
 山線単独での利用増は容易ではありませんが、肥薩おれんじ鉄道が不通となった際の代替ルートとしての「リダンダンシー(冗長性)」の観点も重要です。宮崎・鹿児島両県知事とも連携し、3県でタッグを組んでJR九州へ働き掛けていきたいと考えています。

 ―知事が感じる人吉球磨の魅力と、プライベートでの関わりについて教えてください。

 私は、令和2年7月豪雨がなければ、知事としてここにいなかったかもしれません。あの災害からの復興は、私にとって運命的なミッションです。
 人吉・球磨に通うたび、ポテンシャルの高さに驚かされます。例えば、あさぎり町での農泊シンポジウムでは、地域のお母さんたちが作る料理の豊かさに感動しました。また、製薬会社の原料となる薬草栽培が、15年かけて全国一の産地に成長している事例など、この地域には独自の「宝」がたくさんあります。人口減少という現実もありますが、700年の歴史が育んだ文化と資源は、他にはない強みです。
 プライベートでは、妻と球磨川音楽祭を楽しむなど、この地域の文化的な豊かさに癒やされています。昨年は参加できなかった五木村で開催される「モルック大会」にぜひ出場したいですね。五木村は木材を使ったモルックでフィンランドとの連携も模索しています。それぞれの市町村が持つ可能性をさらに引き出していきたいと思っています。
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