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  • 2019/05/25 (土)
  •  先日、観光庁長官が郡市を訪問。資源の磨き上げなど注文を置き土産とした。もてなす側の私たちの覚悟が問われる▼昨今、欧米人の家族連れやアジア諸国の団体など、インバウンドの効果は明らか。さらにBS放送の露出と比例し日本人観光客の増加も実感するところ。今春にスタートを切った人吉球磨観光地域づくり協議会も地域のブランド化推進を明言▼五輪招致の晴れ舞台のセリフに端を発し、今や全国津々浦々で多用される「おもてなし」。印象度向上の宣伝文句、皮算用の隠れみの、笑顔の裏の下心で発し取り組んでも、真心の有無は見抜かれる▼「おもてなし」の基本は「もてなす」。意味は表裏なき真心で迎えること。内心への戒めでもあろう。室町期に“わび茶”を創始した村田珠光は、弟子への自筆の手紙で「心(精神)」の重要性を説き、教え諭す。やはり心が基本▼心といえば、社会はもとより周囲を一望しても無分別で利己的、不正直な輩の存在と出来事に辟易だ。その跋扈と発生の原因こそ、人心の喪失ではなかろうか▼今年度で4番目の末子が義務教育を終える。彼らの親として人心の尊重と育成に責任を果たせたか不安。答えは数年後に表われる。

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