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  • 2019/04/19 (金)
  •  熊本地震から3年を迎えた4月は折り返しを過ぎ、統一地方選も終盤戦に。選挙が終われば明治以降初となる天皇陛下の退位、即位を経て新たな時代が始まる▼新元号「令和」においては災害と無縁な安寧の時を刻みたいと願うも、災いはいつ起きるか分からないのが世の常。先日、フランス・パリで観光名所のノートルダム大聖堂が火災に見舞われたのもまさかの範ちゅう▼学生時代に訪ねた大聖堂の堂々たる風格は記憶に鮮明。万華鏡のようなステンドグラスは日本の和文化には見られない美しさだった故、被害の全貌が気掛かり。近代技術をもって修復を祈りたい▼顧みれば、国内で発生した過去の地震は建物の倒壊に限らず火災につながった事例も多い。文化財の宝庫とされる郡市を見渡せば、歴史的建造物を火災から守るには地域住民の協力が言わずもがな▼小紙詳報のとおり、球磨村一勝地小学校の増永教諭は益城町の前任校勤務時代に熊本地震を体験。そのことを児童に画像と言葉で語り伝えている▼時間がたてば記憶の薄れこそ誰しもだが、意識は日ごろから高めておきたい。どんな災害であれ、大事なのは教訓を“備え”に生かすことに他ならない。

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