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  • 2019/04/18 (木)
  •  選挙でそれどころでは…かもしれないが、昔日の郡市は今ごろ球春到来だった。試合、練習どころかキャッチボールの光景も見ない現在が、昔の野球小僧には寂しい▼全国的に球春を告げたのは東邦が優勝した先のセンバツ高校野球。かつては“熱闘甲子園”に“熱狂”したものだが、加齢とともに冷めた。どこを応援するでもなく、テレビ観戦もたまたま。敗戦で泣きしきる選手もあまり見ず、甲子園大会も少し変わった▼現在の人吉城ふるさと歴史の広場が“人吉の野球の聖地”の城内グラウンドだったことも忘れられつつある。交代勤務を活用して消防署、国鉄、九電などの野球部は平日でも午前中から練習していた。足の便が良いため、好きな市民は見物したり球拾いの加勢で楽しんでいたものだ▼現在の、野球の川上哲治記念球場、ソフトボールの第一市民運動広場とも市街地から離れている。これでは出向く足も鈍り、試合や練習風景を目にする機会も減る。球春を感じないはずだ▼野球、ソフトボールに限らずスポーツが、遊びの中で楽しまない特別なものになりつつある現状を憂慮する。そんな中、球磨工高の県大会優勝は、野球を少し引き寄せてくれた。

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