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  • 2019/04/11 (木)
  •  平成の終わりまであと20日。改元直前には各所で“思い出語り”に花が咲くのだろう。時代は変われども、社会が平らかに成る願いは不変▼そんな願いを込めたのか、ある情報企業の資料では、「平成」を屋号とした法人が優に千社を超えており1270社。ちなみに「明治」は764社、「大正」が435社。「昭和」にいたっては2640社。改元を経て社名がそのまま歴史となる▼命名といえば赤子の場合、その重みは時代のそれと何ら変わらず。キラキラネームはさておき、親の思いが子へと継がれ、生き続ける素晴らしさは確かだ。ちなみに平成年間で最も人気のあった名前は、男子が「翔太」、女子は「美咲」だった▼新時代はすでに令和と決まったが、それ故にあらためて元号の由来を調べた。やはり漢字の国、中国伝来で、時の為政者のシンボル説が有力。これまで元号に使われた漢字は72文字のみ。現代の常用と人名の合計は約3000語だから、使用割合は全体の2.4%程度▼振り返れば、平成終了の“駆け込み”と令和の“始動”に歩を合わせ、婚礼と出産が続くはず▼昨今の晩婚化と少子化改善に期待しつつ、命名の際は文字への深慮を切に願う。

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