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  • 2019/02/16 (土)
  •  この時期、全国各地で続くマラソン大会。完走とともに目標タイムの更新など、健康維持と競技志向の両面で楽しめる▼各種競技ではスタート後、決められたルートをたどり、ゴール目指して進むだけ。ある著名学者は「良い人生とはゴールのない迷路にいる状態」というが、それも短距離ゴールを繰り返した上での話▼旅に出る場合、行き先を決めず電車に乗る愚者は皆無。そこにゴールがあればこそ日程調整し資金を用意、準備品を揃えてスタートを切る。経営では目標数値を達成し黒字で決算を終え、政治ならば国民の欲する安寧の希求とその実現となろうか▼現代、少産少死時代の象徴たる少子高齢化が顕著。39歳以下のニート(若年無業者)は2016年の内閣府調査で全国で54万人。40歳以上ならば、各県調査を加味した概数では70万人超の説も▼人生90年が目前の求人難の昨今、シルバーパワーの活用も結構だが、若年層の活性化こそ不可欠ではないか。彼らの無気力にゴールという目標の有無が深く関係していると推察▼人生をマラソンに例えれば、距離差こそあれ必ずゴールに届く。そんな人生の質を問えば走り、歩み方次第。まずは「きょうの一歩」である。

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