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  • 2019/01/19 (土)
  •  昨年末から、平成を振り返る番組が続く。時代評は人それぞれだが、あのバブル経済経験者には決して悪い時代ではなかったはず。内需拡大、幸福の絶頂は確かにあった▼そのバブル崩壊以降、地方を置き去りの景気対策や関連報道に辟易する。都市部との格差は歴然としている。それでもなお、地方住民は経費を削って節約に努めるなど急場をしのぎ続けて、はや四半世紀▼全国民を巻き込み、消費は美徳といわしめた昭和の高度経済成長期と、同末期から平成初めまでのバブル経済。さて都市部ばかりの好況の現状を、後世はどう評するのか。二極経済、または“すれ違い景気”とでもしようか▼時代は消費から節約へ、そして捨てるから活かすへ。今や日常的なリサイクルマーケットの隆盛ぶりがこれを裏付ける。しかし勘案すれば、ひと昔前の日本では当たり前だった、物を大切に扱う意識と大差はない▼経済的な成功体験が驕りを誘発し、変化を求めないツケが今の苦境であれば改善が不可欠。原因を単純な応報感情に依存し責任他人論を展開、自己反省を棚に上げたままでは新時代でも期待薄▼果報を寝て待つ平成から、自らの玉を磨く新時代は目前。

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