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  • 2018/09/14 (金)
  •  最大震度7を記録した北海道の地震から1週間が過ぎた今も道内で電力不足の懸念は拭えない▼発災当日の早朝、崩土によって変わり果てた集落の様子に加え、携帯電話やスマートフォンの電源確保、さらに乾電池などを求めて店先へ列を成す人々の姿を映したテレビ映像は日本の世相を反映しまいか▼東日本大震災の際、関東在住の友人に「乾電池が欲しい」と頼まれ、郡市内の店舗をくまなく探したことを思い出す。非常時こそ日ごろ意識することなく恩恵に預かっている水や空気はもちろん、化石燃料のガス、ガソリンなどの有り難さに気付くこと多しだ▼何かが“動く”、何かを“動かす”にはエネルギーが不可欠なのは言わずもがな。北海道では今のところ節電を促し計画停電は実施されていないが、鍵を握るのは需要と供給のバランス。一時、車1台当たり20㍑までと制限販売したガソリンスタンドもあった▼電気自動車などの開発が目覚ましい昨今、再生可能エネルギーの意義、必要性は見て取れる。人吉盆地南縁断層の活動で大きな地震がいつ発生するか分からない郡市で非常時、文明の利器を動かす術はどうなるのか、見通しを含め現状把握が必要と改めて。

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